博多 金菜亭

誕生秘話

博多時代の面影を残しつつ
西荻で生まれた飲み干し系スープ

金菜亭は「鶏そば」の専門店として前身のAnyOne時代から博多における非豚骨ラーメンの先駆者的存在だった。2016年当時は700円オーバーの値付けが博多では結構な価格として世間を賑わせた。昨今では材料や燃料が高騰により1,000円というラーメン店における「壁」を打ち破る店も徐々に増え、高級路線に転じるラーメン店も数多くでてきた。しかし、博多に育った店主は、幼い頃から慣れ親しんだラーメンという食べ物が「手軽な庶民食でありながら家庭料理としては存在しない特別なもの」であることは時代は変わっても変えたくないと、上京してから店舗が見つかるまでの1年間どうやったらそうできるかの研究を重ねた。今回のスープのコンセプトは和を感じつつ博多らしく豚感も少し併せ持った飲み干し系のスープ。辿り着いたのは、沖縄そばをヒントに博多のうどんのすめ(スープのこと)をベースにし、豚バラ軟骨と玉ねぎで取った出汁と合わせたダブルスープだった。食材ロスを徹底的に無くし、廃棄が少なく、小さいスペースでも手作りできる「スープ」が完成したのであった。博多自体の鶏スープにあった輪郭は残し、使う材料は違えど「あっさりしていながら物足りなさはない」飲み干し系のスープの誕生である。
初代金菜亭

パートナー

スープに合わせた素材の開発と選定

【味】
スープベースが決まり、今度は味を決めることになる。もちろんベースは店主オリジナルの金のシオダレ。そこに追加するのは130余年の歴史を持つ福岡・二日市の老舗醤油店「ゑびす醤油」の醤油。共同開発のオリジナル醤油やタレなど強い信頼と協力体制にあるパートナーである。基本は「シオダレ」のみを使用した金の塩そば。薬味中華そばには共同開発する薬味に合う醤油「よだれ醤油」を合わせている。西荻タンタンには共同開発の専用のカエシを使用している。

【具】
2011年のAnyOne創業以来二人三脚で研究のサポートをしていただいている北九州・小倉の「株式会社 樹」。ラーメン店やうどん店など飲食業も幅広く展開する製麺所である。今回は輸送の問題等もあり麺は使用していないが、こちらも共同開発の特製の豚バラチャーシューとベースの白い味玉を採用している。白い味玉は店内で昆布締めする加工を施して提供している。(通販用の麺は樹と共同開発した麺を使用)

中華そばにはこのチャーシューに加え、ゑびすの特製醤油で味付けした「軟骨ソーキ」を載せる。また、葱は3年間お世話になった浜松産のものが基本。手切りで小口切りした葱が薬味として彩りを添えている。

  担々麺の肉味噌は豚ひき肉と玉ねぎ、炒りごま、砂糖、醤油、みりんを使って店仕込みしている。坦々麺には干し海老でアクセントをつけている。

      
【麺】
メインとなるラーメンには欠かせない「麺」。今回のスープに合わせて一番しっくり来たのは東京の有名店が営む製麺所「新宿だるま製麺」製の低加水の細麺。パツンとした食感に加え、香ばしい小麦の味わいが美味しい。麺はお客様のお腹具合で調整してもらいたいので基本は100g、中盛120g、大盛150g、特盛200gをバリエーションとしている。

三姉妹の麺料理

  • 西荻タンタン,担々麺,担タンめん,西荻タンタンめん

    自家製「天使のラー油」薫る醤油ベースの旨辛麺。
    金菜亭@東京の主軸!!スパイシーな醤油ベースの担々麺。辛さの調節もでき病み付き度も高く、ファンが急増中!

  • 金菜上湯中華そば

    さっぱり食べれる罪悪感皆無の飲み干し系ラーメン。
    博多うどんのすめ(スープ)に豚と玉ねぎのコンソメを組み合わせた金菜上湯。金のしおそばが金菜亭の全ての礎。

  • よだれ醤油薬味そば

    脇役の薬味を主役に押し上げる特製醤油の中華そば。
    旨味を求めて開発したよだれ醤油は薬味を引き立て共存できる。ラーメンでは金のシオダレと掛け合わせ使用。

夜の屋台居酒屋メニュー

夜は博多の屋台の雰囲気で

博多の餃子専門店を体感できる

塩ラーメン,醤油ラーメン,わさび,赤辛,黒わさ,吟上,冷たいラーメン,冷金,冷黒,冷赤,冷酸辣,飲み干し系

博多の風物詩といえば「屋台」。そんな雰囲気を醸し出す店内で博多の餃子専門店を体感できるのも魅力。博多では1人前と言えば餃子1皿の意味で食べたい数を掛け合わせてオーダーする。つまり金菜亭なら一人でもひとくち餃子を15個食べたいのであれば「餃子3人前」ということになる。また、餃子店で餃子と共に人気なのは「ニラとじ」。博多では「レア」で提供される。レアが苦手な方は金菜亭では「よく焼き」と伝えると良い。金菜亭では他にもホルモン鉄板や唐揚げ、揚げソーキがメニューにラインナップしている。手が空いている時は「タマチャ(たまごチャーハン)できますか?」と聞いてみるのも良い。

店舗

  • 【金菜亭】

    〒167-0053
    東京都杉並区西荻南2-25-13

    TEL 080-7224-7670

    e-Mail info@kinsaitei.jp

    営業時間 (昼)12:00〜15:00、(夜)18:00〜21:00

    月曜日定休、木曜日は昼のみ